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【沖縄の文化】琉球神道

【沖縄の文化】琉球神道

沖縄には古来より信仰されてきた琉球神道という独自の宗教があります。琉球王国時代には事実上の国教として祭政一致体制に編入されていた、琉球固有の多神教宗教です。ニライカナイを基本にし、御嶽(うたき)を拝所として設けていたため、ニライカナイ信仰や御嶽信仰とも呼ばれます。

ニライカナイとは他界概念の一つで、遥か東の海の彼方、もしくは海の底、地の底にあると伝えられる理想郷です。豊穣や生命の源であり、神界でもあるとされます。また生者の魂はニライカナイから来て、死者の魂はニライカナイに去ると考えられています。琉球では死後7代して死者の魂は親族の守護神になるという考えが信仰されており、あの世であるニライカナイは死者が祖霊神として生まれ変わる場所でもあります。 現在でも祖先を守護神として崇める祖先崇拝が残っており、沖縄の家庭には、先祖の名前が入っているなど琉球神道に由来する沖縄独特の仏壇が多く存在します。

御嶽は神社のような存在の自然聖域で、その多くは森の空間や泉、川などですが、島そのものを指す場合もあります。
琉球神道に経典や教義はなく、祝女(ノロ)と呼ばれる女司祭が神から与えられた指針により行われます。祝女は神々と交流することができる女神官で、御嶽などにおいて部落や村落の公的祭祀や共同体の祈願行事を行います。

豆知識

祝女が公的な神事、祭事を司るのに対して、一般庶民の様々な災いの根源を霊的にアドバイスする存在があり、ユタと呼ばれます。多くは女性ですが、男性のユタも存在しています。昔から沖縄では人の体はマブヤー(魂)が司っているとされ、事故やびっくりしたことにより「マブヤーが抜けた」などと言います。マブヤーが抜けると病気や災難が起こるとされるため、ユタのアドバイスによりその現場に赴きマブヤークミの儀式を行い、魂が再び体に帰るようにします。

 

御嶽は観光名所になっている所もあるので、琉球神道に興味が沸いたら沖縄旅行の間に気軽に見学することもできますよ。

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