沖縄の花デイゴ

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【沖縄の文化】デイゴ

【沖縄の文化】デイゴ

「南国」と聞いて、皆さんは何をイメージしますか?青い海、トロピカルなフルーツ、美しい夕日に、浜辺を歩く人の影……。それから赤い花なんてどうですか。元気で鮮やかに咲く花が、イメージにぴったりですよね。沖縄の県花もそのイメージ通りの物で、デイゴという深紅の美しい花です。

 

デイゴはインドマレーシア半島が原産の、マメ科の木です。高さは10mにもなるとても存在感のある植物です。3月~5月頃には燃えるような赤い花を咲かせ、沖縄の人々はそれが咲くのを見て初夏を感じるのだそうです。本土では桜が咲く春の季節ですが、季節感の異なる沖縄の地域では夏を先取りできるのです。
 これは立体的な咲き方をする花で、太陽をいっぱいに浴びて健康的に育った花という印象を受けます。遠くから見ても目立つため、自然の中に挿し色として入る鮮烈な赤を楽しむことができます。はっとするような深紅の花は、草木の緑にも、輝く海の青や澄んだ空の青にも映え、自然と目に飛び込んできます。観光客は、デイゴの花が咲く自然の風景を、一枚の絵のように感じ、南国の美しい眺めに心を奪われることでしょう。もちろん地元の人にとっても、デイゴは親しみのある花で、日常の空間に欠かせない物です。

この花は自然の様子を知らせたり、人々の目を楽しませ観光資源として有効に働くだけでなく、薬効もあります。葉や樹皮を乾燥させた物が腹痛や下痢などに効くそうです。花の見た目通りに、活力に満ちているのですね。  また幹材は漆器の材料として用いられ経済的価値も高いそうです。加工がしやすいため、琉球漆器の他にも各種工芸品に使用されています。自然豊かな沖縄ではやはり、花も人々の暮らしと密接に関わっているということが感じられますね。

豆知識

 ちなみにデイゴが咲き乱れる年は台風の当たり年である、という言い伝えがあるそうです。沖縄のことを歌った曲として有名な『島唄』の歌詞にも“デイゴの花が咲き 風を呼び嵐が来た”とあります(ここでは比喩的な意味が強いのでしょうが……)。

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