琉球王朝のお菓子いろいろ
お菓子っておいしいですよね^^それはいつの時代でも変わらないようで、琉球王朝時代にも高級なお菓子だったり、安価なお菓子だったり、さまざまなお菓子がありました。
当時の高級なお菓子や安いお菓子がどんなものだったのかちょっと気になりませんか?
ということで今回は、琉球王朝時代に食べられていたお菓子をいくつかご紹介しようと思います^^
「クンペン」
クンペンは、小麦粉と砂糖で衣を作り、中に胡麻や落花生の餡を入れて焼いたものです。中国皇帝への献上品としてや、王国最高位の巫女が神へのお供えとして使われていたお菓子です。祭事にお供えされていたので、今でも祭事用のお菓子になっています。
口に入れた瞬間、胡麻と落下生のあんが独特の風味がふわっと広がり、おいしく食べれます。特にナッツ類が好きならハマる味かもしれません^^
「花ぼうる」
材料には小麦粉、砂糖に卵を使い、食感はしっとりした硬いクッキーのようなお菓子で、お祝い事の時や日常でも食べられていました。昔は本土でも食べれていたのですが、今では沖縄でしか食べることができません。
型抜きは使わず職人さんが手作業で作っている伝統的なお菓子なんですよ!
「千寿(せんじゅ)こう」
ピーナツバターとごま、かんきつ系の皮を砂糖で煮詰めた「きっぱん」を混ぜたあんを、ラードを使ったパイ生地で包み、蓮の花をイメージした彩のいいお菓子です。食べると口の中に柑橘系の香りが広がるのが特徴となっています。
一度は沖縄からもなくなってしまっていたのですが、琉球王朝が舞台の小説「テンペスト」をきっかけに約30年ぶりに復活したのだそうで、ちんすこう本舗新垣菓子店のみで販売されています。
と、ここまで宮廷菓子ばかりご紹介してきましたが、宮廷の人たちだけでなく一般の人にだってお菓子はありました。宮廷菓子のように高級な材料が使われているわけではないし、見た目に華やかなものではありません。
「タンナファクルー」
材料は小麦粉と黒糖であんは入っておらず、見た目はクンペンとよく似ているのですが、クンペンはポロポロとしている皮が、タンナファクルーは黒糖がたくさん使われていてとてもしっとりとしています。
このお菓子を考えた人の名前が玉那覇さんと言うのですが、玉那覇さんが色黒だったことからこのお菓子の名前がついたそうですよ。“玉那覇”は“たんなふぁ”と読み、“黒”を“くるー”と読むことから「たんなふぁくるー」となったのだとか・・・。
当時は高級なお菓子も今ではどれも100円前後と安くなっているし、伝統菓子を扱うお店だけでなく、お土産屋さんやスーパーなどでも手軽に買うことができます。
当時のお菓子を食べてみることで、宮廷菓子と庶民のお菓子との材料や味などの違いや、どんなものを食べていたのかを感じているのもいいかも・・・。