【沖縄の文化】亜熱帯気候
沖縄はその大部分が、国内でも珍しい亜熱帯気候に属しています。沖大東島を除く沖縄諸島、多良間島を除く宮古列島、尖閣諸島が亜熱帯気候に属し、その他は熱帯、熱帯雨林気候などに属しています。
日本本土は温帯です。気候が変われば生息する動植物も変ります。街の風景が変り、口にする物、着る物、人々の生活が変ります。亜熱帯の沖縄には、本土に見られないような自然景観が広がります。沿海地域には発達したサンゴ礁が見られ、美しい海の眺めに彩を添えています。陸域は風の衝撃に影響された自然景観で、島らしい景色を作り上げています。
代表的な例で、西表島は島の90％が亜熱帯の原生林で覆われています。うっそうと茂る木々が森となって島を包みます。沖縄本島でも見られない大規模なマングローブ林が広がり、天然の自然の姿を目の当たりにすることができます。他にも川や滝、渓谷などの美しく尊い自然の姿があちこちに見られ、西表島一帯は西表国立公園に指定されています。
豆知識
日本の気候の特色と言えば四季ですが、亜熱帯の沖縄では四季の移り変わりはそれほど感じられません。年中温暖で四季による気候変化の感は薄く、長い夏と春の二季のように感じるとさえ言われます。沖縄では年中亜熱帯性の花が咲き、１月には桜が咲きます。秋や冬にも色鮮やかな花々が咲くその光景はまるで夢のようですね。
那覇市の年平均気温をみると、４月～11月は平均20度を超えています。また四面海に囲まれているので海洋性気候の特徴も兼ねており、最寒月は16度と温暖で、最暖月でも海風に和らげられ27.9度です。降雪や降霜がないことも大きな特徴の一つで、どんなに寒くても霰の降る程度だそうです。
台風シーズンは7～10月で、毎年多くの台風がやってきます。秒速40～75ｍの台風が襲うため、住民達は赤瓦を白い漆喰でとめたり、家の周りに石垣を築いて副木やガジュマルを植えて対応します。外部の人から見れば、それがまた沖縄特有の景観として印象深く目に映ります。
