【沖縄の名所】うえのドイツ文化村
宮古島市上野にあるうえのドイツ文化村は旧上野村とドイツとの交流の歴史を背景として建設された、ドイツ文化をテーマとするテーマパークです。中心になっている博愛記念館は古城マルクスブルク城を模しています。
1873年ドイツの商船ロベルトソン号が旧宮古郡上野村宮国沖で台風に遭い座礁しました。それに気付いた地元住民は荒波の中を小さな船で漕ぎ出し、乗組員全員を救助し、その後1ヶ月あまり手厚く看護し、本国へ送り返しました。 当時のドイツ皇帝ヴィルヘルム1世はこれに感動し、上野村に博愛記念碑を建てようと軍艦チクローグ号を派遣しました。
しかし実際には宮古島市平良港近くに設置されたため、うえのドイツ文化村内にあるのはその後建立された“独逸商船遭難の地の碑”です。これは太平洋戦争前に日独友好が謳われた時期に近衞文麿により書かれたものです。
2000年に沖縄で九州・沖縄サミット会議が開催された際、出席していたゲアハルト・シュレーダー前ドイツ首相が訪れるなど、国際的にも注目を集めています。 ドイツからは2枚のベルリンの壁が寄贈され、重要な資料としてパーク内のキンダーハウスに展示されています。壁は高さ4.3メートルのコンクリート製底部は東ベルリン側がより長くL字形になっています。これは底を掘っての逃亡を防ぐためです。これに対し西ベルリン側には大きな落書きがあります。一枚の壁の裏表で全く別の社会が広がっていたのです。
その他、施設にはグリム童話の挿絵の複製の展示などもあり、ドイツ文化を多角的に紹介しています。 博愛記念館内のチャペルではリゾートウェディングも行っており、ドイツのお城で王子様・お姫様気分の結婚式をあげることができます。憧れる方も多いのではないでしょうか。ウェディングとまでいかなくても、中世ドイツ貴族の衣装を着て写真撮影ができるエリアもあります。大人から子供まで、300円~700円の撮影料金で気軽に体験できるので、思い出の一枚を残してみてはいかがでしょう。
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