【沖縄の文化】琉装
沖縄には琉球王朝時代の伝統的衣装、琉装があります。
日常的に使われるのはウシンチーと呼ばれる着方で、腰に細帯を締めた上から着物を着て、合わせたところをつまみ、腰帯に挟むという帯を使わない和装のような格好です。沖縄の気候に合わせて風通しの良い生地を使い、袖も広がっているため涼しくゆったりと着ることのできる服です。
身分の高い女性はウミナイビと呼ばれる、正式な女性用の衣装を着ました。ウミナイビは皇女という意味です。布には紅型という染め方が多く用いられます。黄色や水色、赤などの色彩が多く使われ、マットな色同士の組み合わせがとても華やかです。
この服装に合わせる、髪を頭の上に結い上げる独特の髪型はチナーカンプーと呼ばれます。やはりこのスタイルも気候と関わっているのでしょうか。首の当たりに髪があるのは意外と暑いものです。なるべくひっつめててっぺんですっきりと結えば、夏でも髪の煩わしさを感じません。
髪飾りには、布を巻いたり花を挿したりします。花笠を被ると豪華になります。まさしく頭の先からつま先まで色とりどりという感じに仕上がります。沖縄の透き通った海や鮮やかな花々など、美しい風景にもぴったりです。
ご当地のお土産品としてキューピーなどのマスコットキャラクターが着用するのはもちろん、観光に行った人に着用姿の記念写真を取らせてくれたり、そのまま観光をさせてくれるお店もあるようです。
沖縄県に縁のある人は結婚式のドレスとして着るのも良いですね。カラフルな衣装は見る人の気持ちを明るくします。布が多くボリュームもあるので見栄えし、印象的な姿は思い出としていつまでも心に残ります。
豆知識
本土で和装の人と遭遇するのと同じほどの確率で、沖縄県では琉装の人と遭遇することができるそうです。基本的には洋服で過ごす人が多いのは本土と同じですね。ファッショントレンドの変化は激しく、服装は時代と共に常に変わっていくものですが、伝統的な衣装が伝承して今日にも受け継がれていることはとても尊いことです。