豊漁祈願のお祭り海神祭

HOME > 沖縄の名所 > 【沖縄の文化】海神祭

【沖縄の文化】海神祭

【沖縄の文化】海神祭

沖縄本島北部の国頭(くにがみ)地方で行われる祭りで、海神を迎え豊漁を祈願します。女性が中心となって祭を執り行うことから女の節供とも呼ばれます。それに対し男性中心で行う祭りはしぬぐと言い、女の節供と年々交互に、旧暦6月か7月の亥の日に行うことになっています。

海神祭は北部の村々で起こって以来、時代の流れの中で一部様相は変化しながらも、現在まで続いてきました。中でも塩屋湾では比較的昔のままの姿で祭りが行われています。この祭りは、もともと大宜味村の田港(たみなと)・屋古(やこ)・塩屋(しおや)・白浜(しらはま)の四集落が共同で執り行っていたところに大保(たいほ)、押川(おしかわ)、江州(えす)の地区も加わり、塩屋湾の7地区総出でとても盛大に行われています。歴史はさかのぼること約

500年とされており、五穀豊穣、無病息災を祈願する大切な祭りとして人々に伝えられてきました。

豆知識

ここでは塩屋湾の海神祭を例に、伝統的な祭りの姿を紹介します。まず祭り前夜に、カミンチュと呼ばれる神事を司る神女が、ニライカナイの来訪神を迎える祈願をします。

続く当日のメイン行事は爬竜船競争(ウガンバーリー)です。男性は一所懸命に船を漕ぎ、女性は腰まで水に浸かり太鼓を打ち鳴らし、踊り、応援をします。爬竜船団が湾を渡ってくる勇壮さは見る者を圧倒します。この爬竜船競争は来訪神を再び海へと返す儀式であり、とても重要な行事です。そして海上の行事が終了すると、ノロや神人達による祈願が行われ、唄が唄われます。最後に子供達による奉納相撲が行われ、全ての行事が終了です。

村人達は、祖先がそうしてきたように海神と山神が交遊する祭りに情熱を注ぎ、自分達の思いを未来に受け継ごうとしています。大勢の人が一つになって地域の幸せを願うのはとても素敵なことです。子供の頃からこういう風習に触れていると、無意識のうちに歴史や伝統を大切にする心が養われます。また他の地域の人にとっても、異なった文化を知る良いきっかけになると思います。

コメント

沖縄の名所・観光名所
沖縄の文化と名物
沖縄の歴史facebookページ